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台湾(略史)


古くは“蓬莱の島”“高砂の島”と美称され,一種の仙境と考えられていた。明朝後期の16世紀頃から大陸からの移住が始まったが,オランダスペイン一時的に占拠した時期もあった。1683年から清朝の支配下に入り,以後200年余の間に漢民族本格的な移住が続いた。1894年に勃発した日清戦争で敗れた清国は,翌95年の下関条約で台湾を日本に割譲。以来,51年間日本の統治が続いたが,第二次大戦の日本敗戦にともない中華民国に返還された。しかし,中国国民党政府は大陸における中国共産党との内戦に敗れ,1949年,官吏や軍人その家族など150万人以上とともに台湾に落ちのび,全域で統治体制を確立した。以来,中華人民共和国は“台湾解放”を期し,台湾の中華民国側は“大陸反攻”を呼号して,単発的な交戦は継続された。のち国際情勢の変化にともなって,71年秋,国連総会中華人民共和国政府を中国の正統な代表と認めたため,台湾政府は国連の代表権と国際外交の主導権を失ってしまった。79年1月米中両国は外交関係を樹立,わが国も78年8月に日中平和条約に調印して,台湾政府の正当性否認することになった。




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「世界各国要覧」
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