100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

モンゴル(政治・経済)


第二次大戦後一貫して「ソ連をはじめとする兄弟国との友好」をうたい,「社会主義建設と共産主義社会への移行」を進めてきたが, 1989年ソ連・東欧の民主化の影響がおよび,90年に入ると複数政党制を導入して内外政策の刷新が図られた。92年1月新憲法を採択,社会主義を放棄して国名を「モンゴル人民共和国」から「モンゴル国」へと変更した。また大統領直接選挙制,国民大会議を最高権力機関とすること,私有財産,都市部の土地所有計画経済から市場経済への移行を決定した。現在,非同盟,自主独立外交をめざし,ロシア,中国との関係を維持しつつ,日本,米国,韓国など西側諸国との関係拡大に乗り出している。モンゴルの経済建設は独立以来ソ連の経済協力に依存してきたが,ソ連邦の崩壊による原料,資材供給の停止により,91年以降は社会主義経済からの本格的な改変に着手している。モンゴル経済の中心は農牧業で,全人口の約半数が農牧業の関連部門に従事し,皮革,羊毛,カシミアなどの畜産品の輸出も多い。地下資源も豊富で,近年では銅,モリブデンなどの鉱物資源が輸出の主力となってきている。




東京書籍
「世界各国要覧」
JLogosID : 14050061