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カンボジア(国のなりたち)


紀元1世紀から6世紀にかけて扶南国,6世紀から8世紀まで真臘国が栄えたが,8世紀後半には一時ジャワ王国の支配下に置かれた。9世紀になってジャワから主権を奪回,以後15世紀まで隆盛を極めたカンボジア王国の「アンコール時代」が続いた。タイ,ベトナム両国に再三侵攻されたのち,1863年にフランス保護国となり,87年以降は仏領インドシナ連邦の一部に組み込まれた。第二次大戦中,フランス軍はカンボジアから後退したが,1945年日本の降伏にともないカンボジアを再占領。しかし,カンボジア人の独立運動が激化し,53年11月ノロドム・シアヌークを国王とするカンボジア王国としてフランスからの完全独立を遂げた。その後インドシナ戦争を経て,70年クーデターによりクメール共和国が成立,シアヌーク国王は北京に亡命した。75年教条的共産主義者のポル・ポトが民主カンボジアを樹立し,200万人ともいわれる反対勢力を大虐殺したことによって,国内は大混乱に陥った。79年ベトナム軍に支援されたヘン・サムリン政権がポル・ポトを追放して権力を掌握したが,シアヌークら反ベトナム3派勢力は民主カンボジア連合政府を発足させて抵抗し,内戦が激化した。89年ベトナム軍の撤退により和平機運が高まり, 91年カンボジア各勢力とわが国を含む19か国が参加して,包括的和平合意が成立。92年に国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の活動の下で総選挙が行われ,93年9月24日シアヌークを国王とする「カンボジア王国」が復活した。




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「世界各国要覧」
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