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バングラデシュ(国のなりたち)


ガンジス川河口に位置するこの地の文明は,早くから開けていた。歴史的記録はアレクサンドロス大王の遠征が最初で,次いで4世紀以降,仏教,ヒンドゥー教イスラム教を基盤とする各王朝の興亡があり,特にアフガン系のムガル朝アクバル帝の支配以降は,本格的イスラム教への改宗が行われた。1757年のプラッシーの戦いののち,英国の支配下に入った。第二次大戦後,ベンガル地方はヒンドゥー教徒の多い西ベンガルと,イスラム教徒の多い東ベンガルに分割され,東ベンガルは1947年8月に独立したパキスタン飛び地東パキスタン)となった。しかし,イスラム教の共通理念で結ばれてはいても,経済の実権を西パキスタンに握られて不満は増大し,ベンガル語公用語化,自治拡大など,分離独立闘争の様相を呈した。インドの内戦介入により第3次印パ戦争に発展したが,結局パキスタン側の全面降伏となり,バングラデシュは名実ともにパキスタンからの独立を達成した。




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「世界各国要覧」
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