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ブータン(地理・気候・風土)


全長約5,200㎞,“世界の屋根”といわれる大ヒマラヤ山脈の東端,南斜面に位置する。北はチベット,南はインドに接しており,面積は日本の九州とほぼ同じ大きさである。国土は東西に長く(東西約306㎞,南北約145㎞),北に7,000mを超える高峰がそびえ,南下するにしたがって地勢は低くなっている。国民の大部分は中央部(海抜1,000~3,000m地帯)のブラマプトラ川の数多い支流が作り出した渓谷沿いに居住し,主に農牧業を営んでいる。首都ティンプープナカなどの都市もこの地帯にある。南部は最も低い地域(海抜300m前後)で,ドワールと呼ばれる亜熱帯ジャングルが約300㎞にわたって東西にのびている。この地域は紅茶の産地であるが,ゾウ,トラ,サイなどの猛獣も住んでいる。気候は,北部が山岳性,中部が内陸性,南部が亜熱帯性である。全般に南西モンスーンの影響が強いため降雨量が多く,南斜面はびっしり埋まった照葉樹林帯を形成している。




東京書籍
「世界各国要覧」
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