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アラブ(国のなりたち)


アブダビ周辺では,4000年以上前に古代文明が栄えたことが最近の調査で明らかになっている。16世紀以降,ポルトガル人,オランダ次いで英国人が来航して徐々に勢力範囲を拡大,18世紀には天然真珠の採取を中心に首長国家の基盤も形成されるようになる。19世紀になると2万の兵力と海軍力に秀でたカーシム家が,ペルシャ湾を航行する欧州商船やアラブ商人に対して海賊的行為におよぶようになったため,沿岸部一帯は通称「海賊海岸」と呼ばれるようになった。英国は1820年に海軍力をもって対抗し,「休戦条約」(1835年)や「永久休戦条約」(1853年)を結ぶと,以後は「休戦海岸」と呼ばれるようになる。のち英国は,内政権は認めるが外交権は英国に委ねるとする条約を締結,1892年からは英国の保護下に入った。第二次大戦後,インド独立を機に英国はインド洋一帯からの植民地撤退政策に踏み切るとこの地域も完全独立の機運が高まり,1971年12月アブダビ首長国を中心に6首長国がアラブ首長国連邦を結成して独立,翌年2月ラスアルハイマが加わって現領域が確定した




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「世界各国要覧」
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