アラブ(政治・経済)
2004年11月,ザーイド大統領が逝去。翌日ハリーファ新大統領が就任。新大統領の下においても前大統領の穏健路線が継承されている。連邦大統領はアブダビ首長で,構成国はアブダビ,ドバイ,シャルジャ,ラスアルハイマ,フジャイラ,アジュマーン,ウンムアルカイワインの7首長国である。1971年に暫定憲法が制定され,以来5年間ずつ延長されている。連邦の最高意思決定機関には7首長国の首長によって構成された連邦最高評議会があり,重要問題では5人の賛成が必要とされる。これに対しアブダビとドバイは拒否権を持っている。この最高会議の下に連邦内閣があり,各首長国には別個の行政組織がある。外交は,近隣諸国および西側諸国と協調的に展開している。アブダビ,ドバイ,シャルジャの3首長国が産油国で,他の非産油国との経済格差が大きく,特に生産量の多いアブダビに連邦が依存している度合いは大きい。またドバイを中心とする中継貿易も著しい発展を遂げている。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050219 |