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イラン(政治・経済)


1989年イスラム革命の指導者ホメイニ師が死去すると,穏健派のラフサンジャニ師が大統領に就任,国内の急進派の排除,対外的には周辺イスラム諸国との関係改善を図った。91年の湾岸戦争では中立的立場をとり,全方位外交の姿勢を示した。さらに97年に就任したハタミ大統領は対米欧関係の改善に意欲を見せ,経済再建を最優先政策にかかげ,“変化”を求める国民の支持を受けてイランの開放,自由化の改革路線を進めた。しかし2001年米国からならず者国家」と名指しされ,一方,05年反米色の強いアフマディネジャードが大統領に就任,対米関係悪化が懸念される。また,核問題では各国からの強い圧力を受けながらも,開発を続行中。元首は最高指導者専門家会議が選出し国政全般にわたる決定権を持ち,政府,司法府,議会,軍などの上に立つ。大統領行政府の長で国民が直接選挙選出する。石油埋蔵量は世界第3位,生産量は第4位,天然ガス埋蔵量は第2位を誇るが,経済建て直しが優先課題である。




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「世界各国要覧」
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