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サウジアラビア(国のなりたち)


イスラム教発祥の地として名高いが,アラビア半島の歴史はさらに古く,紀元前13世紀頃から半島の南西部,現在のイエメン地方が東西貿易の中継地として繁栄し,周辺に小さな部族国家が興隆していた。570年前後にムハンマドメッカ生まれイスラム最大の聖地となったが,その後部族間の争いや外国の支配の舞台となり,16世紀にはオスマン・トルコの支配下に置かれた。やがてリヤド付近に本拠を構えたサウド家が徐々に領土を広げていったが,19世紀に内部抗争やオスマン軍との敗北などでクウェートに亡命し雌伏の時代を過ごした。1902年,のちに“砂漠の獅子”と呼ばれたサウジアラビア初代の国王アブドゥル・アジズ2世(通称イブン・サウド)がリヤドを奪回し,サウド家再興に乗り出した。27年には「ヘジャズおよびナジドとその属領」の完全な王であることを英国に認めさせて独立国家であることを宣言し,32年には国名をサウジアラビア王国と改めた。




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「世界各国要覧」
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