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バーレーン(国のなりたち)


古くから,世界有数の天然真珠の産地として知られてきた。バビロニアアッシリアの時代から有力な貿易拠点として栄え,3世紀から15世紀にかけては,アラブ人の間で支配領有の争奪戦が行われたという。16世紀にポルトガルが進出し,1521年から80年間にわたってバーレーン島を占領,次いで真珠採取をめぐる争いからペルシャ人が支配することになった。18世紀後半になると,アラビア半島内陸部から湾岸に移ってカタールに定住していたハリーファ家が率いるバニ・ウトバ族がペルシャ人を追放して支配権を獲得した。のち湾岸地域に英国が勢力をのばし,1861年英国との間に奴隷貿易の廃止,海賊行為の禁止を条件とした平和友好条約を結んで独立の維持に努めたが,80年英国の保護下に入った。1932年から石油生産が開始され,教育や社会福祉などの近代化が進んだ。他方,英国のスエズ以東からの撤退を発表するにおよび,湾岸首長諸国による連邦結成の気運が高まりバーレーンは当初これに参加する方針だった。しかし,首長国間での対立が表面化したため自主独立の方針を取り,71年8月単独で独立。




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「世界各国要覧」
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