キリバス(政治・経済)
独立後のキリバスは大統領制をとり,内閣は大統領,副大統領および法務長官とその他8名以下の閣僚で構成されている。他方,立法府は一院制で,定員42名からなる国民議会がある。94年から政権の座に就いていたテブロロ・シト大統領は,2003年三選を果たして間もなく,不信任案が可決され辞任,議会は解散した。7月の議会選挙で大統領にアノテ・トン議員が選出された。外交では,オーストラリア,ニュージーランドをはじめとする太平洋諸国との友好関係に力を置いている。なお,同国は英連邦の一員である。キリバス経済は,オーシャン島で産出される燐鉱石の輸出に大きく依存してきた。しかし,燐鉱石はすでに1979年頃から枯渇しており,ほかに輸出品としてはコプラがあるものの,キリバス経済はこの燐鉱石に代わる産業を育成しない限り自立は極めて困難な状態にある。政府は,今後の財源としてコプラと漁業に期待を寄せている。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050354 |