オランダ（政治・経済）

オラニエ・ナッサウ家の第１子が世襲する王国。立法権は国会が国王と共同して行使する。2003年よりキリスト教民主同盟，自由民主国民党および民主66党からなる連立政権となった。現内閣は，緊縮財政と構造改革による競争力強化を推進し，比較的安定した政治運営を行ってきている。オランダ領アンティルとアルバの２つの海外領土を持つ。外交政策の基本は， NATO体制の維持，欧州統合の推進であるが，05年の欧州憲法の国民投票では，反対62％で否決している。また国連を重視し，開発途上国援助にも熱意を示している。国土が狭く資源に乏しいため，戦後酪農から工業への転換を図り，中継・加工貿易を軸として高い経済水準を維持してきた。輸出はGDPの50％近くを占め，国際経済への依存度の高さを物語っている。また，豊富な天然ガス資源があるためエネルギー自給率が高い。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050517