サンマリノ（地理・気候・風土）

イタリアは国内に２つの独立国を存在させているが，その２つのうちの１つがサンマリノである。サンマリノは，中部イタリアのアドリア海寄りにある小さな共和国である。この小さな国は，海抜749mのチタノ山という岩山を中心にして東西に８㎞，南北に13㎞の広がりを持っており，そのチタノ山の頂上には首都サンマリノ市がある。また，チタノ山の東側は斜面をなして平野へと下り，イタリアのリミニ市，アドリア海へ出る通路となっているが，他の三方は断崖絶壁で，その３つの峰には，それぞれ14世紀， 15世紀，16世紀を代表する建築様式の城跡が残っている。そして，その背後にはイタリア半島の背骨ともいうべきアペニン山脈が横たわっている。気候は温暖で，地中海特有の海洋性気候を持つ。したがって，夏の降雨はほとんどなく，主に秋と冬に降雨が見られる。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050539