セルビア・モンテネグロ(地理・気候・風土)
セルビア共和国(ボイボディナとコソボの2自治州を含む)とモンテネグロ共和国(首都はポドゴリツァ)で構成されている。バルカン半島中央部に位置し,北から南にかけて低地,丘陵地,山岳地,海岸部に大別される。首都のベオグラードでドナウ川とサバ川が合流し,その北部にはボイボディナの穀倉地帯が開け,一帯は“バルカンのメソポタミア”と呼ばれる。またモンテネグロはアドリア海に面している。平野部を中心に北部一帯は大陸性気候で,気温の年較差が大きく降水量は少ない。モンテネグロの内陸部とコソボにかけては700~1,000mの高原,山岳地帯で,石灰岩の露出するカルスト地形は荒涼とした景観を呈している。海岸部は地中海性気候で,暖かい砂に覆われ,熱帯風の植物が繁茂している。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050715 |