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セルビア・モンテネグロ(政治・経済)


1992年よりミロシェビッチ大統領政権の下コソボで銃撃戦が頻発し,99年NATOの空爆を受けた。また紛争の責任などから国際社会から承認されず,さまざまな制裁措置を受け孤立した。和平案を受け入れた後の2000年,新政権が樹立し,国際社会との協調を表明,国連などへの加盟も承認され,制裁措置も解除された。03年樹立の新体制は,セルビアモンテネグロ共和国の対等な関係に基づく穏やかな連合で,大統領一院制議会を置き,中央行政は5省(外交,国防,対外経済,国内経済,人件・少数民族)のみとし,その他の行政は各共和国委ねるとしている。なお,モンテネグロでは,独立の気運が高まっている。EU,NATOへの加盟をめざし,西側諸国,近隣諸国との関係強化に重点を置く。経済では民営化構造調整に成果が見られるが,大幅な貿易赤字,対外債務,大量の失業者,旧ユーゴ紛争で発生した約50万人の難民を抱えるなどの問題に直面している。なお,ミロシェビッチ大統領は06年3月戦犯法廷の半ばで死去した。




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