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スロベニア(地理・気候・風土)


バルカン半島の北西部に位置し,西部のわずかな部分でアドリア海面する。北西部一帯はユリアヌスアルプスの山岳地帯で,最高峰は2,863mのトリグラフ山である。その南側一帯は,石灰岩の溶食地形(カルスト)を形成している。カルストとは本来はここの地方名だが,石灰岩地形をさす地質学の用語となり,世界各国の同様の地形を呼ぶ言葉となった。内陸部大陸性気候で冬季の冷え込み厳しいが,海岸部は地中海性気候で,隣接するイタリアに似て,緑のブドウ畑やオリーブ畑の多い,風光明媚な景観を呈している。特にアルプスの森に囲まれたボヒニ湖とブレッド湖の2つの湖は,氷河期に形成されたものといわれ,その神秘なたたずまいから世界の観光客の人気の高いところである。




東京書籍
「世界各国要覧」
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