スロベニア(政治・経済)
元首は大統領で直接選挙制。議会は二院制で下院は国家会議,上院は国家評議会と呼ばれる。2004年からEU加盟が認められた。西欧諸国との協調を外交の基本とし,非同盟・全方位外交をめざし,市場型自由経済体制を確立しつつある。農業が経済の主体で,小麦,トウモロコシ,テンサイ,タバコなどを産し,また水力発電の開発により機械工業も発達していて,旧ユーゴスラビアの中では最も経済水準の高い,先進的な地位にあった。04年の1人当たりGDPでは,EU新規加盟国中でも最高水準にある。現在OECDに加盟申請中。対EU貿易が3分の2を占める。天然資源としては水銀と鉛が,世界的に有名である。このほかスロベニアは自然と気候に恵まれており,石灰岩が乱舞する美しいカルスト地形とヨーロッパ最大の鍾乳洞など風光明媚な観光地が多く,ヨーロッパ諸国から多くの避暑客,観光客が訪れており,この観光収入が同国の重要な収入源となっている。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050734 |