ボスニア・ヘルツェゴビナ（政治・経済）

1992年３月３日ボスニア・ヘルツェゴビナは独立宣言を行った。しかし国内に多くのセルビア人，クロアチア人が混住しているため，国内のムスリム人と三つ巴の民族闘争が発生し，これに隣国のセルビアとクロアチアが介入し，国家の形態をめぐって内戦が続いた。戦闘の中でセルビア人は「セルビア人共和国」を，ムスリムとクロアチア人は合同して「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦」を樹立，95年12月からパリで紛争当事国首脳が会談して平和協定が調印された。その結果，ボスニア・ヘルツェゴビナは上記２国で構成する１つの国家であり，外交・貿易・通貨政策などは主権国家ボスニア・ヘルツェゴビナがその権限を有し，これを構成する２国がそれぞれ選出した代表による議会と行政府を持つとされている。2001年，欧州評議会への加盟が実現。EU加盟をめざして，国内の諸改革に取り組んでいる。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050743