アルメニア（国のなりたち）

世界でも最古に近い文明発祥地の１つといわれ，旧石器時代の住居跡も見られる。紀元前８世紀頃，統一国家のウラルトゥ帝国を形成したが，やがてアッシリアやアレクサンドロス大王の侵略を受けた。前189年に大アルメニア王国を建国して最盛期を迎え，301年には世界で初めてキリスト教を国教とした。以後，ビザンチンとペルシャに分割され，イスラム，モンゴル，トルコなどの支配下に置かれた。18世紀以降は，ペルシャ，トルコ，ロシアの争奪の舞台となり， 19世紀後半には全域がロシアに併合された。ロシア革命後の1918年に民族派が独立宣言し，20年１月のパリ講和会議で連合国に承認されたもののロシア赤軍に占領され，22年に結成されたザカフカス連邦の一員としてソ連に加盟，36年の憲法施行とともに単独の連邦構成国となった。91年８月ソ連のクーデター騒動を機にいち早く独立を宣言。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050772