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アルメニア(政治・経済)


独立後,市場経済体制に向けた改革努力が行われている。98年,ナゴルノ・カラバフ出身のコチャリャン大統領が就任,現在の政情は一応安定している。同国最大の問題は,隣国アゼルバイジャン領域内アルメニア居住地であるナゴルノ・カラバフ自治州(住民の約75%がアルメニア人)のアルメニアへの帰属をめぐる紛争である。アルメニアは同自治州の編入を強く主張している。94年以来停戦合意が遵守され,現在, OSCEの仲介により和平の努力が続けられている。アルメニアは97年,ロシアと「友好協力相互援助条約」を締結,2003年にWTOに正式加盟(CIS諸国ではキルギス,グルシアに次ぎ3番目)。もともと同国は旧ソ連においても遅れた地域であったが,豊富に産出する銅,亜鉛の精錬などを中心に工業化が進められ,石灰岩を多く産出することからセメント工業,また機械工業繊維工業も発達した。しかしエネルギー資源はなく,外国に依存しているロシアベルギーイランが主要貿易相手国。農業はブドウオレンジなど果樹栽培が中心で,アルメニアコニャックは有名である。




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「世界各国要覧」
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