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ウズベキスタン(政治・経済)


中央アジア諸国中最大の人口を持ち,資源も豊富で潜在的経済力大きく中央アジア諸国の中核的存在となっているといえる。しかし社会構造は多分に前近代的なものを残しており,市場経済への転換をめざし,民主的社会の建設に段階的な政策を進めている。大統領に実権が集中しており,2002年憲法改正大統領の任期は7年間に延長された。04年議会選挙を受け,05年2月新議会が組織され,二院制となった。同年5月,アンディジャン市にて武装勢力による刑務所などへの襲撃や住民による反政府デモが起き,治安部隊が一般住民に発砲,数百名の死者が生じた。経済の疲弊,貧困などが背景にあるとされる。ロシア依存からの脱却志向が強いが,依然としてロシア影響力大きい。01年9月の米国同時多発テロ事件後は米国との関係が緊密化したが,05年のアンディジャン市騒擾事件で批判的な欧米各国との関係が微妙となっている。石炭,石油,天然ガス,銅,金などが主要天然資源で,電力も豊富である。これら資源と綿花生産を主とした農業を基礎に,工業は全般にわたって発展してきた。綿花は世界第2位の輸出国で,金の生産も多い。




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「世界各国要覧」
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