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カザフスタン(政治・経済)


大統領に実権があり,政治体制は旧共産党支配体制の変形した権威主義的側面がかなり濃厚に残っているといえる。同国の人口中に占めるロシア人の比率が30%と高いことからもわかるように,ロシアとの関係は極めて緊密であり,ロシアとの共存を運命づけられている国といえる。1993年12月核拡散防止条約(NPT)を批准,加入した。また放射能汚染を出した旧ソ連セミパラチンスク核実験場は,2000年7月取り壊された。「中央アジア協力機構」など中央アジア間の条約を基礎として,EUをモデルとする共通の市場と通貨の導入に積極的である。独立後は市場経済体制へ向けての改革に努力している。天然資源に恵まれ,石炭,鉄,銅,亜鉛,ニッケル,金などが生産され,また01年にテンギス=ノボロシースク間のCPCパイプラインが開通するなど石油分野の発展が著しい一方,産業構造が石油ガス分野へ大きく偏重しつつある。工業は製鉄をはじめ化学工業機械工業と広範にわたり,また農業もウクライナに次ぐ穀物生産地である。牧畜,酪農も盛んである。




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「世界各国要覧」
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