キルギス(国のなりたち)
キルギス人の祖先はエニセイ川上流域に定住した遊牧民で,のちトルコ化した民族といわれ,モンゴル遊牧民とも深いかかわりを持っている。6世紀にトルコ系の突厥に征服され,急速にトルコ化されていくが,一時唐の勢力範囲に取り込まれ,ウイグル帝国が成立するとその支配下にも入った。13世紀にモンゴルのチャガタイ・ハン国,次いで元朝の領土となる。ジュンガルやコーカンド・ハン国の支配を経て,1863年南下したロシアが併合。1917年のロシア革命後ソビエト政権下に入り,24年の民族的境界画定でロシア共和国内のカラ・キルギス自治州を形成,翌年キルギスと改称,さらに26年に自治共和国, 36年にはソ連を構成する1共和国へと昇格した。91年ソ連にクーデター事件が勃発すると同時に,いち早く独立を宣言。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050811 |