グルジア（政治・経済）

1992年よりシェワルナゼ元ソ連外相が大統領に就任，2000年４月再選されたが，経済の低迷と政府の腐敗を背景に国民の不満が爆発し，03年辞任に追い込まれた。04年から政変の中心人物であるサーカシビリが大統領を務める。南オセチア問題，アブハジア自治共和国の離脱問題など国内に民族問題を抱えていたが，それぞれ暫定的な停戦合意がなされている。ロシアおよび西欧諸国との関係改善に努め，米国と軍事協力計画に調印，トルコとは軍事分野での協力と相互支援に関する議定書に調印し，NATO加盟を申請している。なおCISには93年12月正式加盟を果たしている。地理，気候的に恵まれ，またマンガン，石炭，水力発電など資源が豊富なため産業は各分野で発達している。エネルギーの大部分をロシアに依存しているが，1999年，カスピ海沖の石油輸送として，バクー＝スプサ間のパイプラインが開通した。一方農業の比重も高く，ミカン，ブドウ，紅茶，タバコの生産量も多い。特にグルジアのワイン，ブランデーは世界的に有名である。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050820