アメリカ（政治・経済）

米国は第一次大戦への参加を機に生産力を一気に巨大化したことによって，文字どおり世界の強国の地位を確立，第二次大戦後は一層本格的に国際政治に関与し，特に冷戦後はあらゆる国際関係が米国を抜きにしては論ぜられない唯一の超大国となった。そのような中2001年９月11日に，史上初めて米国本土を攻撃された同時多発テロにみまわれた。これを受けブッシュ大統領はテロ対策に一層力を入れることを表明，対テロ戦争として02年１月アフガニスタンを攻撃，タリバーン政権を倒した。また03年３月には国際世論の反対を押し切りイラク戦争に踏み切った。04年ブッシュ大統領が再選，引き続き，テロとの闘い，国土安全保障，大量破壊兵器不拡散などを重視すると表明している。主要課題はイラク復興，中東和平，北朝鮮の核問題としている。経済においては，01年３月より景気後退基調となっているが，国民の生活水準も生産性も世界で最も高い水準にあり，大量生産・大量消費による“米国式生活様式”が確立されている。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050884