カナダ(地理・気候・風土)
カナダは,アラスカを除く北米大陸の北半分を占め,ロシアに次いで2番目に大きい国で,その地勢は実に変化に富んでいる。北部は北極圏に属するツンドラ地帯で湖沼や湿地が至る所にあり,西部は氷河を抱くロッキー山脈の形成する山岳地帯とその山麓から東へ続く大平原地帯で,カナダの誇る穀倉地帯である。また,東部北方には針葉樹の生い茂る大森林地帯があり,大西洋岸はメキシコ湾流により温暖な気候を呈し,静かで美しい海岸,『赤毛のアン』で知られるプリンス・エドワードなどの島が点在している。このように多様な自然を持つカナダの気候は,極めて複雑であり,12の気候があるといわれる。一般に北部はツンドラ極地気候,内陸部は大陸性気候で冷涼だが,太平洋岸と東部セントローレンス地域は海洋性で温和である。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050895 |