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キューバ(国のなりたち)


1492年のコロンブスの来航に始まり,1511年にスペイン正式に領有。以来約4世紀におよぶスペイン支配を経て,1898年米西戦争の結果米国が占領し,その軍政下に入った。1902年保護国に昇格したが,34年には内政干渉権の撤廃でひとまず独立国家となった。一方,米国資本のキューバへの進出によって,1930年代には基幹産業公益事業大部分が米国資本に牛耳られ,これにともなって利権の集中化,政治の腐敗が助長された。同じ頃,政権を掌握したバチスタは,マキャベリ的政策で独裁的に君臨,50年代には完全に民心の離反を招いていた。こうした状況下でフィデル・カストロ率いるゲリラ軍が反旗をあげ,59年バチスタ政権を打倒してカストロ政権が誕生。新政権は,即座に農地改革法・鉱業・石油法を施行して民間企業の国有化,米国資産の接収を行うなど急速な社会主義化を進め,中ソなど共産圏へも接近。62年にはソ連が持ち込んだ核ミサイルの撤去をめぐる「キューバ危機」が発生,米国との対決姿勢を鮮明にした。




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「世界各国要覧」
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