グレナダ(政治・経済)
英国女王を元首とする立憲君主国で総督が置かれている。議会は二院制で,上院は10人は首相,3人は野党党首が指名する計13議席,下院は15議席で公選制である。首相は下院の多数党党首を総督が任命する。英連邦に加盟,カリブ共同体(CARICOM)加盟。米英との関係は緊密だが,1994年キューバと国交を正常化して,両国首脳が相互訪問している。中国承認国で2005年1月に外交関係を再開している。産業は農業が中心で,このほかには小規模の畜産業,漁業および製糖業が行われている。主な産物としては,ココア,バナナ,香料などがある。特にナツメグはインドネシアに次ぐ生産国で,ほかにシナモン,クローブ,ジンジャー,バニラなどさまざまな香料が栽培されており,グレナダは“香料の島”といわれている。また,カリブ海特有の美しい海と白い海岸,良港(セントジョージズ)に恵まれており,観光も主要産業の1つである。しかし2004年ハリケーンにより,公共施設,農業,観光業などが甚大な被害を受け,現在復興に取り組んでいる。近年,建設,通信などの分野が発展し,経済成長率も急速に伸びている。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14050936 |