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ドミニカ国(政治・経済)


ドミニカ国の政体は,大統領を元首とする共和制で,独立後英連邦の加盟国となった。国会は一院制で定数31,このうち21議員は選挙によって選ばれ,10議員は大統領任命する。また,内閣は議院内閣制である。政党はドミニカ労働党DLP)とドミニカ自由党(DFP)の2大政党であったが,1995年,創立7年めの統一労働党(UWP)が過半数の議席を獲得するなど変化も見られる。2000年よりDLPが政権を奪還している。外交政策では,カリブ共同体(CARICOM),東カリブ諸国機構(OECS)の一員としてカリブ海諸国との関係を重視するとともに,米英との関係を重視している。台湾承認国であったが,04年3月台湾と国交を断絶し,中国と国交を樹立している。主要産業は農業で,“カリブ海植物園”と呼ばれ,バナナ,ココナツ,ライム果,グレープフルーツなどの熱帯農産品を生産している。石けん生産などの軽工業も主産業である。しかし良港もなく,国土の大半が山地と熱帯原生林のため経済開発遅れている。90年代以降,美しい自然条件を利用して観光客誘致に力を注いでいる。2004年の地震により,ドミニカのインフラは甚大な被害をこうむった。経済の中長期的な課題は,為替レート安定化インフレの抑制,貿易赤字の解消,電力部門改革,貧困緩和など。




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「世界各国要覧」
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