アルジェリア（政治・経済）

大統領が最高権力者で，首相を任命し，閣僚は首相が任命する。議会は国民評議会（上院）144議席と下院の二院制で，上院の48人は大統領が任命，残りは地方議会議員らによって選出される。イスラム原理主義過激派によるテロで国内情勢は悪化していたが，1995年以降テロ対策の強化など内政・治安情勢の正常化を進め，99年就任の現大統領の下，先進諸国などとの外交を積極的に推進しイメージアップを図っている。教育改革，地方への財政支援，家族法改正に積極的に取り組んでいる。非同盟中立，アラブ連帯などを基本政策とするが，近年は現実主義・全方位外交を基調としている。2002年EUとの連合協定締結，05年アラブ連盟議長国。現在，WTO加盟に向けて努力中。経済は，独立前は100万人に上るフランス人入植者（コロン）により支えられていたが，独立後コロンたちが引き揚げたため混乱をきたし，経済建設は困難を極めた。しかし世界第６位の天然ガスをはじめ石油，その他の鉱物資源は極めて有望視されており，開発，運営の合理化などが進められている。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051162