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カーボベルデ(国のなりたち)


1456年,ポルトガル人のカダモストによって発見されたときは無人島であった。95年にポルトガルが領有,以来ポルトガルによる植民地化が進んだ。1963年独立運動を牽制するためにポルトガル海外州に昇格したが,独立への流れは抗しきれず解放運動組織のギニアビサウカーボベルデ独立アフリカ党(PAIGC)」との交渉が進められた。ポルトガル本国の無血クーデター直後の74年12月,PAIGCによる暫定政権が成立し,翌75年7月に正式に独立。一方アフリカ大陸にあったポルトガルギニア(74年9月ギニアビサウとして独立)の独立闘争を共闘した主力勢力はともにPAIGCであったところから,関係は緊密でPAIGCは双方に代表を置いて経済,文化,軍備などあらゆる分野にわたり活動の調整を図ってきた。両国は国会議員からなる評議会を設けて国家統合を検討する予定であったが,人種,宗教,歴史など相違点が多く,個別に国連加盟したという事情も手伝って,カーボベルデ側はしだいに熱意を失い静観の態度をとった。他方,ギニアビサウ側では,統合推進派の元首カブラル国家委員会議長は80年11月に国家統合を推進する旨の条項を盛り込んだ新憲法を採決したが,反統合派の軍部がクーデターによってカブラルを追放し,計画は挫折して国家統合案に終止符が打たれた。




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「世界各国要覧」
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