コートジボワール（国のなりたち）

古くは先住民による小部族国家が混在し，ガーナ，マリ，ガオなど黒人帝国の版図に組み込まれることも少なくなかった。15世紀末からポルトガルの船乗りたちが来航するようになり，沿岸部で象牙貿易が盛んに行われた。1842年フランスの保護領となったのを皮切りに，93年には全域がフランス植民地となった。1904年フランス領西アフリカに編入され，さらに46年にフランス第４共和制下の海外領土へと再編成。その後フランス本国の国民議会（下院）および上院に議員を送り，58年にフランス共同体の枠内における自治共和国に昇格した。さらに，憲法の制定，新憲法下における総選挙，立法議会の成立などを経て，60年８月フランス共同体の枠を離れて完全独立を宣言。83年，アビジャンから内陸のヤムスクロに遷都した。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051272