コンゴ共和国（国のなりたち）

歴史的には不明な点が多いが，諸部族がこの地を通過し，その間幾多の部族国家が興亡を繰り返したという。８世紀以降には，ルンダ・ルバ王国，コンゴ王国などが繁栄したといわれる。1482年，ポルトガル人ディオゴ・カンの来航が欧州との接触の始まりで，17世紀末になってポルトガル人，英国人，オランダ人が相次いで訪れ，18世紀にはフランス人が定住してキリスト教の教区を開いた。1885年にフランス領が確定し，1910年には中央コンゴの名でフランス領赤道アフリカに編入した。第二次大戦が始まるとフランスはペタン元帥のビシー政府とドゴール将軍の「自由フランス」に分裂したが，コンゴはドゴール将軍側につき，ブラザビルは自由フランスの一拠点となった。58年フランス共同体の中の自治共和国となり，60年８月正式に独立。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051288