100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

コンゴ共和国(政治・経済)


独立後のコンゴ科学的社会主義を標榜して社会主義路線をとり,コンゴ労働党が実権を握る政治体制で,共産主義国とまったく同じ制度をとった。しかしサスヌゲソ政権になってから政策は徐々に西側寄りに転換され,1991年国名,国旗を変更するとともに社会主義的一党独裁制から脱皮した。92年3月新憲法を制定,複数政党制二院制議会を国民投票決定した大統領最高権力者で首相,内閣を任命する。国内には反大統領派の各種民兵組織の武装勢力があり,これらに外国勢力がからんで各地で戦闘が繰り返された。99年の停戦合意では,難民帰還,武装解除など和平に向かいつつあった。しかし政府軍と一部反政府民兵との間で散発的な戦闘が続き,2003年には和平合意がなされるも,その後も首都ブラザビルや周辺部で戦闘行為が繰り返されている。05年反政府組織は武装解除を表明したが,その後も騒擾事件などが続発しており,治安情勢は予断を許さない。経済面では,新油田の開発により石油収入が増大し輸出における石油依存度は高い。農産品はマニヨク,パタト,ジャガイモをはじめ多種類を産するが生産不振の傾向があり,木材は伐採地がしだいに奥地に移り,輸送上の問題と国際需要の減少により生産が低下している。内戦と武力衝突で首都は壊滅状態に陥っていたが,続発する戦闘で再び混乱状態に陥り,経済状況は依然不確定要素が多い。




東京書籍
「世界各国要覧」
JLogosID : 14051290