ジブチ（国のなりたち）

古くから遊牧民の居住する地であったが，19世紀後半から欧州列強の植民地争奪の場となった。1840年に英国，80年にイタリアがそれぞれ進出したが，62年にジブチの北方を手に入れたフランスは，しだいに支配地を拡大し，97年にフランス領ソマリランドと名づけて総督を派遣し統治にあたらせた。1946年にフランス海外県に昇格し，徐々に自治権が付与されて自治政府による施政へと引き継がれていった。67年３月，独立の賛否を問う住民投票が行われ，60％がフランス領への残留を選択し，同時にアファル・イッサと改称した。しかし，民族自決による相次ぐ独立の流れと国際的な圧力もあって，自治政府もフランスと独立に向けての交渉を再開。77年５月の住民投票を経て，同年６月アフリカにおける50番目の独立国として発足した。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051327