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ジンバブエ(国のなりたち)


11世紀頃から19世紀にかけて,バンツー系カランガ族のモノモタパ王国,ロズウィ族のマンボ国などが栄え,巨大な石の建造物ジンバブエ遺跡を築いた。1850年代に英国人探検家リビングストン初めて踏査,のち南アフリカの植民政策者セシル・ローズによって開拓が進められ,一帯はその名からローデシアと呼ばれた。89年英国の支配下に入ったが,1911年に南北に分割され,南部は23年に南ローデシアの名で自治領に昇格。53年北ローデシア,ニアサランドとともに中央アフリカ連邦(ローデシア・ニアサランド連邦)を結成したが,のち解体して北ローデシアザンビア,ニアサランドはマラウイの名でそれぞれ独立。南ローデシアは入植白人が黒人に政権を委譲することを拒否し,20万人の白人が700万人の黒人を支配するという異常な政治体制を維持し続けた。72年頃から黒人急進勢力の武力闘争が激化し,「ジンバブエアフリカ民族同盟・愛国戦線(ZAN U・PF)」「ジンバブエアフリカ人民同盟・愛国戦線(ZAPU・PF)」「統一アフリカ民族評議会(UANC)」の各派が協力・対立を繰り返しながら独立解放闘争を継続。65年にローデシア白人政権は一方的に独立を宣言したが,国際的な激しい非難と黒人勢力の強大化をみて形勢不利と判断,黒人側と妥協する方針へと転換した。79年4月に総選挙を行い,穏健派の黒人大統領と黒人首相による「ジンバブエローデシア」を発足させたが,この政権は急進派勢力を排除した傀儡的なものであったため,ゲリラ闘争はそのまま続行された。同年ロンドンで全当事者が参加した制憲会議を開催,80年にその合意に基づいた総選挙を実施し,同年4月ジンバブエの名で正式に国から独立した




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