ナイジェリア（政治・経済）

連邦共和制で，1999年新憲法公布。大統領が最高権力者で内閣を任免，首相職はない。99年就任のオバサンジョ大統領は2003年に再選。腐敗の撲滅など政治・経済改革を積極的に推進している。しかし議会との対立，民族・宗教の対立，治安悪化など懸案事項が山積，一時，中部プラトー州に非常事態宣言が発出されるなど，治安情勢は不安定である。非同盟中立を基本に，AUなどを通じた域内外交を重視している。OPECに加盟，英連邦に復帰。輸出額のほぼ100％を原油に依存。オイルブームの後，放漫財政のつけなどから深刻な慢性的財政赤字，巨額の累積債務に直面している。OPEC第４位の産油国でありながら，原油収入が適切に利用されておらず，貧困の緩和，インフラの整備が進んでいない。各種経済改革が課題。資源としては石油のほか天然ガス，石炭，錫，コロンバイトなど，農産物ではピーナツ（世界第３位），カカオ（同第４位），パーム核（同第３位），ヤムイモ，キャッサバなど極めて豊富である。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051433