ブルキナファソ（政治・経済）

1991年に新しく憲法を制定して，社会主義の放棄と複数政党制による各種選挙の実施，市場経済導入などを行い民政に復帰した。大統領が最高権力者で内閣，首相を任免する。1987年クーデターで前政権を倒したコンパオレは91年大統領に就任，その後も概ね安定した政権運営を続けている。98年，2005年の大統領選挙でも圧倒的な得票率で再選を果たしている。非同盟中立路線を守ってきたが援助の必要性から西側先進国との関係も重視。台湾と外交関係を回復して中国と断交，リビアとも友好関係にある。またトーゴの民主化支援やニジェールのトゥアレグ問題解決支援など，地域の安定にも力を入れている。04年にはAU特別首脳会議，仏語圏諸国首脳会議を開催するなど積極的に外交を行っている。主要産業は綿花など農業と畜産であり，労働人口の90％が従事，工業はこれからである。ニジェール，マリの国境に近いタンバオのマンガン開発が期待され，日本企業も参加，協力している。マンガンのほかにも，金，ダイヤモンド，石油などの資源があることから，開発に向け外国の投資を求めている。財政不均衡や国際収支の是正，民間部門の強化など各種政策を実施。94年のCFAフランの切り下げ後もその衝撃を吸収するのに成功。西アフリカ諸国の中で比較的良好なパフォーマンスを見せている。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051456