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ブルンジ(国のなりたち)


北隣のルワンダとは元来2つの王国として並び立っていたが,19世紀に欧州列強によるアフリカ分割が激化し,1885年にドイツルワンダタンガニーカとともにドイツ領東アフリカに編入した。第一次大戦のドイツ敗北後,1919年,ルワンダブルンジはともにベルギー委任統治領となり,第二次大戦後は信託統治領へと移行。1962年7月別個に独立したものの,両国は部族対立という悩みを抱え,ムワンブツァ4世を国王として発足したブルンジは,独立早々から多数派であるフツ族少数派支配層のツチ族との抗争に苦悩した。66年11月,王室内の権力闘争のすきに乗じたツチ系のミコンベロ首相が軍事クーデターでヌタレ国王を追放して共和制を宣言,自ら大統領に就任した。72年亡命先から帰国したヌタレ国王の処刑を機に,部族間抗争は一気に激化,5万から10万が虐殺されたという。74年新憲法を公布したが,その後もなおクーデター連鎖は収束せず,94年フツ系大統領の死をきっかけに,隣国ルワンダの民族闘争に引きずられるように少数部族ツチによるフツ系政権打倒の内戦が続いた。




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「世界各国要覧」
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