ブルンジ（社会と文化）

人口の多いフツ族はバンツー系で，高原のサバンナで農業を営み，少数のピグミー系ツワ族と物々交換を行っている。フツ族に対抗するツチ族はエチオピア系で，主に高原で牧畜に従事している。極めて人口密度の高い国であるが，農牧地に適する中央部から北部にかけて人口が多く，タンザニアとの国境付近の低地は人口が少なく，人口の分布が偏っている。交通は未発達で鉄道はなく，雨季には道路が通行不能となり，産業活動を大きく阻害している。隣国ルワンダと比べて“1001の丘のある国”と呼ばれ，高原国のため“アフリカのスイス”ともいわれているが，現在は“世界最貧のスイス”といった状況である。宗教はカトリックが最も多く62％，伝統宗教が23％，イスラム教が10％となっている。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051465