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ベナン(国のなりたち)


15世紀末から欧州人の渡来が始まり,17世紀にポルトガル,英国,フランスの3国が本格的奴隷貿易の基地を建設した。その頃フォン族のアボメー,アラダ,アジャチェの3王朝があったが,フランスは1851年,アボメー朝のゲゾ王と条約を結んで保護国とし,パーム油貿易の拠点とした。92年にフランスはダオメー植民地(現ベナン)を創設し,12年後にフランス領西アフリカの一部に編入した。1958年フランス共同体内の自治国に昇格し,60年8月ダオメー共和国の名で独立を達成。独自の文化と高い教育水準を誇り,他のフランス領西アフリカの各地へ多くの人材を送り出していたが,植民地の独立にともなう外国人締め出し政策のあおりを受けて一斉に帰国し,失業率増大という不安要因を引き起こした。クーデターの連鎖という政情の不安定が相次いだのち,72年無血クーデターでケレクが政権を奪取。74年11月には「マルクス・レーニン主義基づく社会主義」を国策と宣言して,翌年「ベナン人民革命党(PRPB)」を結成するとともに国名をベナン人民共和国に変更した。




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「世界各国要覧」
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