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ベナン(政治・経済)


1979年11月民政に移行。かつてはスーダンと並んでアフリカで最も不安定な国といわれ,社会主義的体制から経済の行き詰まりに直面した。外交面でも社会主義圏,特に中国との友好関係努めてきたが,90年に入り民主化の影響によりマルクス・レーニン主義からの脱却を発表し,国名をベナン共和国に,また国旗も元にもどした。また91年には複数政党制を導入,議会選挙,大統領選挙を行って政策を東側寄りから西側先進国との関係強化に切りかえた。大統領最高権力者で,内閣,首相を任免する。前政権は75年以来ほとんどの大工業部門を国有化し,運輸,工業部門の成長を図ってきたが,本来は農耕,遊牧に従事し自給自足生活をしている住民が多く,基本的には農業国である。かつての経済の主体油ヤシに加えて綿花,パーム油ピーナツコーヒーなども産出し,輸出するまでになっている。資源としては,石油,石灰石などがある。世界銀行IMF支援のもと第3次構造調整計画を実施,特に地方の農業分野の再編強化に取り組み,農業の振興やインフラの整備に力を注いでいる。経済改革努力の結果,03年までに対外債務が460百万ドル削減され,援助国・機関の評価は高い。




東京書籍
「世界各国要覧」
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