マダガスカル(国のなりたち)
2~15世紀の間にマレー人,アラブ人,インド人,アフリカ人が断続的に渡来して定住,各人種間での複雑な混血が生じた結果,アジア人でもなく,アフリカ人でもない現在のマダガスカル人が形成されたと見られている。1500年にポルトガル人航海家ディエゴ・ディアスが初めて来航した頃は,いくつかの部族からなる小王国が分立していたといわれるが,統一国家が生まれたのは,18世紀から19世紀にかけてのメリナ王朝である。欧州勢力がマダガスカルの歴史に影響を与えるようになるのもその頃からで,フランスと英国は王朝の全土統一を支援したものの,19世紀後半にフランスは軍事制圧に乗り出し,2度にわたる戦争の結果,1896年王制は廃止されてフランス植民地が確定した。第二次大戦後,マダガスカルはフランス共同体内の自治国となり,1960年6月再び独立を取り戻した。
| 東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051486 |