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マリ(国のなりたち)


8~11世紀ガーナ帝国,13~16世紀にマンディンゴ系部族のマリ帝国がそれぞれ栄えて領域を拡大,この間イスラム文化が浸透した。のち支配者はモロッコフランス移り変わり,1892年フランス支配権を確立,1904年にはフランス領西アフリカの一部に編入され,20年現在の領域がほぼ確定。58年スーダン共和国の名でフランス共同体内の自治国に昇格し,59年セネガルとの合邦を決定した後,60年6月セネガルとともに一旦はマリ連邦として独立した。同年8月セネガルが連邦から離脱したため,マリは改めてマリ共和国として独立。初代大統領独立の功労者であるモジボ・ケイタ選ばれたが,経済開発の遅れや特権階級の汚職などで行きづまりクーデターが発生して軍政がしかれた。74年新憲法を採択し,79年の選挙によってトラオレ議長が大統領地位に就任,唯一の政党である「マリ人民民主連合(UDPM)」議長を兼ね,強硬な独裁政治を行った。しかし,汚職や腐敗は後を絶たず,徹底的な粛正は逆に行政の混乱を招くという悪循環の中で国民の不満は鬱積し,79年秋以降各地で学生を中心とする反政府運動やスト騒ぎが続発。91年にクーデターが発生し,トゥーレ中佐の軍事政権のもとで民主化政策が図られ,92年4月に民政に復帰したが,野党の弾圧,選挙の不正などで政情不安は続いた。




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