モザンビーク（政治・経済）

独立後FRELIMOの独裁の下社会主義政策を推進，一種鎖国的な政治が続いたが，その間も内部抗争が頻発した。1989年FRELIMOは社会主義を放棄，90年複数政党制導入を盛り込んだ新憲法を制定，国名も変更して市場経済の導入，民主化を進めた。92年政府とRENAMOは和平合意した。大統領が最高権力者で，内閣，首相を任免する。議会は一院制で，81年以来反政府運動を続けている野党のRENAMOと与党のFRELIMOが２大政党。05年ゲブーザ（FRELIMO）が大統領に就任。外交は非同盟主義で，英連邦，ポルトガル語諸国共同体に加盟。産業の主体は農業で，80年代は内戦と旱魃で生産が落ち込んだが，90年代後半から南アフリカからの投資も活発化し，アルミ精練，マプト回廊計画，ベイラ回廊計画などの大規模プロジェクトが実施されている。2000～01年の洪水で経済は苦境に立ったが，外国からの援助などで回復，地下資源は豊富だが未開発のままである。主産物は，エビ，カシューナッツ，綿花など。

東京書籍 「世界各国要覧」 JLogosID : 14051520