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リベリア(国のなりたち)


黒人共和国としてアフリカ大陸では最古の歴史を誇る。1822年,西アフリカにおけるキリスト教の布教活動と米国での解放奴隷の安住の地を提供しようとの目的のために,博愛主義団体のアメリカ植民協会によって創設された。当初,米国の解放奴隷と先住民の大半が同一の部族であったため,大きな混乱は生じなかったが,移住者が増えるにしたがい両者の間に軋轢が発生,次いで英国やフランスなどの干渉もあって苦難の道をたどったが,1847年アフリカ初の共和国として独立を達成した。植民地統治という前歴を持たない点では,アフリカ大陸では他に類を見ない国である。建国当時に作成された共和国憲法は米国憲法を手本としてつくられ,政治機構は米国型の三権分立だが,解放奴隷の子孫(アメリコ・ライベリアン)が政財界支配することに先住民の反発が強まり,1986年に先住民派のドウが大統領になると,反対勢力の「リベリア国民愛国戦線(NPFL)」が武装蜂起して内戦に突入した。




東京書籍
「世界各国要覧」
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