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宿貸さぬ 人のつらさを 情けにて 朧(おぼろ)月夜の 花の下臥(したぶし)
【やどかさぬ】


〔〔和歌〕〕〈海人(あま)の刈藻(かるも)・大田垣蓮月(おほたがきれんげつ)〉
[訳]「宿を貸してくれない人の薄情をかえって思いやりとして、朧月夜の花の下に伏すことだ」
<参考>「花の頃旅にありて」と題する歌。宿を貸してもらえなかったおかげで、朧月夜の花を賞美できたことを詠む。大田垣蓮月(一七九一~一八七五)は幕末期の京都の歌人。夫の死後に出家。自作の陶器に自詠の和歌を彫った焼き物「蓮月焼」でも名高い。




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5090838