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貫前郷(古代)


平安期に見える郷名「和名抄」甘楽【かんら】郡十三郷の1つ東急本では奴木乃佐木,高山寺本では奴支乃左岐と訓む甘楽郡の筆頭に当郷があり,末尾に抜鉾郷が記されている貫前神社は抜鋒神社と同じものであり同一であると考えられていたから,当郷と抜鉾郷とは同一であり重複して記されたものといわれてきたしかし,近年の研究(貫前・抜鋒両神社の研究/上野国の信仰と文化)によって両神社は,本来,2社2神であり,古代にははっきり区別されていたことが推定されたしたがって,当郷と抜鉾郷の両者があったと見るべきである当郷は,貫前神とかかわりの深い郷で,富岡市一宮の貫前神社の鎮座しているあたりを中心とした一帯が郷域に比定される貫前神の史料上の初見は,「三代実録」貞観元年正月27日条で,貫前神が従四位下に叙位されたことを示す記事で,以後,元慶3年閏10月4日に正四位上,同4年5月25日に従三位勲七等となる(国史大系)




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7284074