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谷部郷(古代)


奈良期~平安期に見える郷名「和名抄」三河国碧海郡十六郷の1つ諸本訓みを欠く和銅年間頃のものと推測される平城宮址出土木簡に「長部里」と見える(平城宮木簡概報13)また,「続日本紀」神護景雲2年9月11日条に「得参河国碧海郡人長谷部文選所献白鳥」と見え,当郷との関連が推測できる「三河国古蹟考」は,岡崎市に属する矢作【やはぎ】の旧本郷村は旧名長谷部であり,本郷明神も長谷部の森にあることから,この地に比定しているが,鷲取郷・駅家郷と近接した郷と考えられ,厳密な郷域の比定はむずかしい「碧海郡誌」は岡崎市西本郷町の瀬部神社を谷部宮と称したと指摘しているなお,同町に小字「みたて」があり,「新撰姓氏録」右京皇別下にある「御立史氏,御使同氏,気入彦命之後也,依居参河国青海郡御立地,賜御立史姓,日本紀漏」との関連が指摘されているまた,陵墓参考地(景行天皇皇子五十狭気入彦墓)に指定されている和志山古墳も当郷との関係で考えるべきか




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7360244