逆境は確かに厳しいものです。しかし、その逆境が大きければ大きいほど、それを乗り越えることにより自身は大きく成長し、さらなる高みへと上ることができるのです。 ミノルタの社名は、「Machinery and INstruments OpticaL by TAshima(田嶋光学機器)」の英名の頭文字をとったものに由来しています。しかし、田嶋氏は、この名前に、もう一つ「稔る田」、すなわち「稔るほど頭を垂れる稲穂のように謙虚でありたい」という意味も込めています。そこには、いかなるときも謙虚でありながらも、逆境へと立ち向かう田嶋氏の姿勢が色濃く表されているといえるでしょう。 【参考文献】 「私の履歴書 経済人21」(乾豊彦、河野一之、鈴木剛、東条猛猪、田嶋一雄、三宅重光、日本経済新聞社、1986年12月)